正範囲図

正範囲図

主題図において、正位置図さえ作成できない縮尺になると、もう範囲を示すことくらいしか地図にはできません。この種の地図を、正範囲図と呼んでいます。正範囲図では位置の忠実性は期待できないことから、およその範囲同士を漠と比較することに徹する他ありません。例えば、国と国、都市と都市とを、人口密度を基準に比較するとしましょう。ある区画をある模様で表現したならば、その区画の全域が、その模様が意味する人口密度であるとしか読み取れません。もちろん実際にそうなっているわけではないのですが、便宜上、区画内の均等な分布を前提に読み取るのです。
 ところで主題図で用いる記号は自由に定めることができると理解している方がいらっしゃるかもしれませんが、記号について何も学ばなくて良いわけではありません。地図記号は国際地理学会によれば「シンボル」と呼ばれていますが、表現媒体としての地図という考え方に立脚すると、地図記号も記号の一種と見做して問題ありません。ですから、記号論に基づいた勉強が必要なのです。

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